エメリヤーエンコ・ヒョードルがPRIDE時代の事、挫折、デイナ・ホワイトなどについて語る


2012年引退以降は、めっきり、メディアへの登場が減ってしまった元PRIDE王者のエメリヤーエンコ・ヒョードルが、マイケル・シャベローのインタビュー番組に登場、PRIDE時代の事や、挫折、デイナ・ホワイトなどについて語りました。

アマチュアボクサーと体操選手の子として、生を受けたヒョードルは、11歳の時に、サンボをはじめ、彼自身、格闘技の才能に気付き始めたのは、軍隊に入隊していた19-20歳の時だったようです。

2002年からPRIDEで戦い始め、PRIDE通算14-0-1の成績を残したヒョードルですが、彼自身は、PRIDEの彼の売り出し方について、100%納得できるものではなかったようです。

「誰も、自分が、王者になるなんて思っていなかった。PRIDEが、何を求めているのか、逆に、何を求めていないのかなどの点には、興味を示さないようにはしていた。人生には、自分が、望まないことでも、やらなければいけないことがある。ただ。人生とは、そんなものだ。

PRIDE後期、PRIDEは、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラやミルコ・クロコップに王者に君臨して貰いたいと思っていたはずだ。自分は、彼らの、そんな思いを肌で感じることが出来た。ただ、だからといって、PRIDEが考えている事ばかりに気を取られては、精神的なダメージを被ってしまうから、なるべく、その事は、考えないようにしていた。自分は、自分の仕事、試合に勝つことだけに、集中するようにしていた。」

あまり過去の事には興味がないのか、たとえ、試合の映像が、この世から消えてしまっても、一向に構わないと、ジョークを飛ばすヒョードル、彼にとって、一番タフな試合はと聞かれると、

「ホドリゴ・ノゲイラとタイトルを懸け初めて対戦した試合(PRIDE25)、それに、ミルコとタイトルを懸けて戦った試合(PRIDE GRANDPRIX 2005 決勝戦)だ。」

2010年のStrikeforce時代に、ファブリシオ・ヴェウドゥムから番狂わせのタップアウト負けを喫したヒョードル、かつて、「あらゆる出来事には理由がある」と語っていましたが、今振り返ってみて、ヒョードルは、自身の戦い方が、軽率すぎた事を反省しています。

「試合を分析してみて思ったことは、相手を、早く、仕留めようと、急ぎすぎてしまい、相手の動きを、十分に、警戒していなかったという事だ。もし、同じことが、もう少し、試合の前半で起こっていれば、もっと、相手の動きを警戒しながら、攻撃していたと思うが、ただ、ヴェウドゥムが後ろに仰け反った時、自分は、勝利を確信してしまい、早く、試合をフィニッシュする事だけを考えてしまった。彼をノックアウトして、彼から、完勝を奪いたいと思ってしまった。

なぜ、あのような事が起きてしまったのか、神のみぞ知るところだろう。ただ、神が与えてくれた試練に、自分は、感謝している。勝利の数々を手に入れるには、敗戦を経験する事も大事だ。だからこそ、自分は、神に感謝の祈りを捧げている。」

試合前には、感情を露わにせず、常に、無表情というスタンスでしたが、ヒョードル自身は、試合前に、感情を露わにするべきでないと考えていたようです。

「自分は、自分自身だけでなく、ロシアを代表して戦っていた。自分の戦いを見る人は、ロシアとは、どのような国なのかを、自分を通して、知ることになる。だからこそ、自分は、対戦相手に対して、感情を剥き出しにすることは、許されないと考えていた。

本当に強いファイターは、常に、威厳を持ち、平静であるべきだと思う。相手を挑発するという行為は、いわば、自分の弱さの象徴だと思う。強い人間は、プレッシャーに強く、対戦相手を挑発するなんていう行為はしないはずだ。なぜなら、強い人間は、自分の能力やトレーニングに、自信を持っているはずだし、だからこそ、試合でも、冷静に、戦う事が出来る。」

残念ながら、UFC入りは、叶わなかったものの、ヒョードル自身は、個人的に、デイナ・ホワイトの事を、良い人だと思っているようです。

「実際に、面と向かって話している時、彼は、自分に対して、失礼な態度を取らなかったし、ミィーティングは、平穏そのものという感じだった。ただ、その後、インタビューか何かで、彼は、我々の事を、ボロクソ言っていた。しかし、我々と面と向かって対話している時、彼は、とても、丁寧な態度で、接してくれていた。」

また、戦ってみたかったファイターはいるのかという質問に対して、ヒョードルは、自身のキャリアに後悔などはないようです。

「自分のやりたいことはすべてやり尽した。神は、素晴らしいキャリアを築かせてくれたし、裕福にもしてくれた。神には、感謝している。もう、これ以上、戦うという事はないだろう。ただ、もし、神が望めば、自分の、復帰も可能だろう。復帰は、神次第だ。」

http://www.mmafighting.com/2014/9/20/6588555/fedor-emelianenko-talks-pride-glory-days-career-setbacks-dana-white

コメント

このブログの人気の投稿

グンナー・ネルソンが眼を突かれた事が原因で敗戦「2重に見えてしまった。」➡そろそろUFCのグローブもPRIDE仕様に変えるべきか?